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『西洋哲学史3』 ポスト・モダンのまえに 講談社選書メチエ - 2012.08.30 Thu

残暑が続く毎日ですが
いかがお過ごしですか。
読書の秋にふさわしい涼やかさに
早くなりますように。


『西洋哲学史3』を読みました。
熊野純彦氏の序論にはじまり、
5人の執筆者の方々がそれぞれに
論考したものが収載されています。

「ホッブズとスピノザ」われわれは自分の外にいる 上野修氏

二人が重なるテーマは国家論であるということから
二人の哲学の共通する特徴をあらわし、
しかも両者の国家論の違いがはっきりするような
キーワードが必要となるということで
「われわれは自分の外にいる」を選んだとある。

われわれは自分が思っているところにでなく自分の外にいる。
十七世紀を考えるとき、
デカルトに続く彼らの哲学的寄与はこの啓示に
存するとさえ私は見ていると上野氏は述べている。

トマス・ホップズ(1588-1679)はイングランドの哲学者。
『リヴァイアサン』の著者である。
清教徒革命から王政復古にかけての内乱期を生きた。

バルーフ・デ・スピノザ(1633-1677)。
オランダ共和国アムステルダムに生まれた
ポルトガル系ユダヤ人。
長じてユダヤ教団から破門されている。
『エチカ』の著者。
親子ほど歳が離れているが、
活動時期からみるとほぼ同時代とのこと。

十七世紀は「理性の世紀」と称されるが、
この「理性」という言葉は数学に親和的である。
ホッブズもスピノザも哲学するのは理性である。
自らの教養よりあえて科学や幾何学のほうを好む。

ホッブズ―われわれはしるしを読まれる物体である
ホッブズは自分の哲学の対象を「物体」と呼んでいた。
人間も、そして国家も物体なのである。
ホッブズは推論を「計算」と考えていた。
三段論法も仮言三段論法で考える。
「もし何かが人間ならそれはまた生き物でもある」。
しかるに
「もし何かが生き物ならそれはまた物体でもある」。
ゆえに
「もし何かが人間ならそれはまた物体でもある」。
事実の観察からでなく人間、生き物、物体という名前の
外延計算から必然的にそうなる。

思考そのものの外在性。
言葉は書かれたり話されたりする共用の物質的な記号なので
人間の思考は他人に
伝達されて理解され、
記録され、
保管され、
時空を隔てて当人から独立に再現することにすらできる。
この意味で人間の場合、
思考の存在は外在的である。


スピノザの哲学についても述べられ
その後、二人の哲学者の
国家論の違いへと
上野氏の論考は続いています。
執筆者の方々の論考を通じて
哲学を学ぶ。
執筆者の方々のその哲学者に対する着目する部分を通して
哲学を学べるので、
個性的な内容で面白く読むことができます。
他の巻数のものも読みたくなります。






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