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「あたまの底のさびしい歌」 宮沢賢治  発行 港の人 - 2012.06.20 Wed

明治29年8月27日に生まれ、
昭和8年9月21日に37歳で生涯を閉じた
宮沢賢治が友人や家族にあてて書いた手紙11通で構成されています。

本の大きさは新書サイズで使われている紙の質感や字体が
郵便箱から届いた手紙を取り出し、ひとりの部屋の中で
少し怖くもあり嬉しくもあるような心持ちで封筒から取り出し
折られた便箋を開いて読むその気持ちのまま読めるように
本として編まれた装丁の温かい本です。


お便り拝見しました。
大演習でも一度熱く燃えなければならない訳ですが、
どうか折角自重してください。
こちらは変りはありません。
先頃は走ってやっと汽車に間に合いました。
あの夕方の黒松の生えた営庭の草原で、ほかの面会人
たちが重箱を開いて笑ったりするのを楽しく眺め、わ
れわれもうすく濁った赤酒を呑み、柔らかな風を味い
うるんだ雲を見ながら何となく談していた寂かな愉悦
はいまだに頭から離れません。
いろいろな暗い思想を太陽の下でみんな汗といっしょ
に昇華さしたそのあとのあんな楽しさはわたくしもま
た知っています。

われわれは楽しく正しく進もうではありませんか。


苦痛を享楽できる人はほんとうの詩人です。

もし風や光のなかに自分を忘れ

世界が自分の庭になり、

あるいは惚として

銀河系全体をひとりのじぶんだと感ずるときは

たのしいことではありませんか。


もし四月まで居るようならもいちどきっと訊ねて行き
ます。

九月二十一日


この手紙は大正14年 弟、宮沢清六への手紙とあります。
この時、弘前の陸軍に入っていた弟清六にあてた手紙だそうです。


先頃は走ってやっと汽車に間に合いました。というところに
なんだか泣きそうになるのです。



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宮沢賢治が書いた手紙11通で構成されています。本の大きさは新書サイズで使われている紙の質感や字体が郵便箱から届いた手紙を取り出し、ひとりの部屋の中で少し怖くもあり嬉しく...

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