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「オランダ絵図」 カレル・チャペック旅行記コレクション ちくま文庫 - 2012.07.20 Fri



カレル・チャペックが1931年に世界ペンクラブ大会出席のため
オランダを訪れた時の観察記。

オランダの運河  グラフトとカナール の記述がある。
家と家との間に街路というものがあるが、
オランダでは家と家との間に水路がある。
それはグラフトと呼ばれるが、
その水路が町と町との間を流れる時には、カナールとなる。
運河の岸辺には手すりがなく、
大きくて静かな家々の正面玄関が並んでいる。
そしてそのすべてが、水面に静かに映じている。
かつては水上輸送路であった運河。

カレル・チャペックは、物事の様子から見てこう言いたい、とある。
昔のオランダ人が自分たちの町を家と水で建設した理由は、
いわば一度に二つの町を作ろうとしたからだ。
一つは地上の町であり、もう一つはその水鏡に映ずる町である。
自らの国土の大きさから見て、
町をそんなに広げることができないから、
その規模を垂直方向に二倍にしたのである。
水中への反映。すなわち水の深みに鏡像を作ったのだ。
運河は、とても古いものだから、何か非現実的な感じである。
町はまるで、地上にあるのではなくその鏡の中にあるようだ、と。
これらの運河の鏡の中に、過ぎ去った何世紀かの人々、
広いひだ襟をつけた男たち、ボンネットをかぶった女たちの影が
動いているとしても、不思議と思わない。

カレル・チャペックは旅行者は、
歴史の発展とは逆の方向に歩みを進め、
ふつうは首都の中央駅、最新の状態について。
それから、より古いものへたどって行く。
最後に旅の終わりになって、牛の鳴き声や
風車の羽根のがたがた鳴る音のような大地の声を
自分で見つけ出す。
と書いている。

旅行者はガイドブックや歴史書に書いていない
その国、その土地の美しさを自分で発見することが
まさにその部分のほうが旅の印象につながるのかもしれない。
と思った。






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● COMMENT ●

これも読みたいです♪チャペック&オランダというのがいい!
みどりのほしさんのところで、読みたい本が増えて、でも
こちらでは簡単に手に入らないのが悩みの種です…

fogyk さん

そちらでは簡単に手に入らないのですね…
この本は、テレビの放送でオランダの街並みを紹介する番組を見た数日後に、
書店でこの本を見かけて内容を少し読んでみたら、運河の文章がとっても良いなあ♪
と思って購入しました。

fogyk さんと同じように私も
チャペック&オランダというのが魅力的!と思いました。

こんにちは

はじめまして、たのしく記事を読ませてもらいました。
チャペックのこの旅行記のシリーズはどれも面白いですね。
オランダは、わたしにとっては「自転車」の国ですが^^

今後ともよろしく

jacksbeansさん

はじめまして、記事を読んで頂きありがとうございます!

チャペックの旅行記のシリーズは面白いですよね。
jacksbeans さんの記事、わたしもたのしく読んでます♪
オランダは、jacksbeansさんにとって、
やっぱり「自転車」の国なんですね^^
オランダの街並みを紹介する番組でもナビゲーターは自転車に乗って
街をめぐっていました!

こちらこそ今後ともよろしくおねがいします


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